わが家は海に近いせいか湿度が毎日80%以上です。この暑さの中を逃れるように8月24日、新橋の「汐留ミュージアム」で「ハンス・コパー展」をみました。NHKの日曜美術館でこの展示を知り、久し振りに大きな期待感を抱いて見てきました。20世紀のイギリス陶芸界の最も独創的な作家であることを知り、驚きました。又、ハンス・コパーを育てた女性陶芸家ルーシー・リーについてもその存在を知り感激しました。ハンス・コパーの作品はこれから先の私の創作的インスピレーションに大きな刺激になると感じました。今後日本では当分見られないと思いますが、開催は9月5日までです。ハンス・コパーの作品から感じたのは大変素朴な形態でありながら、陶器の長い歴史を見つめる深い視点の中で作品をつくっていると感じました。また実用的な器としての歴史以前の祭祀的な時代の器を感じさせます。陶芸に不可欠な轆轤という道具を使いながらも、その先に新たな造形手法としての合接という方法で独創的な陶芸の世界を切り開いたことに感動しました。更に私が驚いたのは彼が現代的な建築の中で外装タイル、音響タイル、衛生陶器にも挑戦していることです。現代建築が余りにも工業技術に依存してハイテクと超造形に邁進していますが、人間の手の技が生み出す世界の感動を建築は自らの世界にもっと包含していかなければならないと実感しました。(nova-nozaki)
2010年8月31日火曜日
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