2010年11月30日火曜日

「木のデザイン展」軽井沢 脇田美術館にて







11月24日(水)、予てより見学予定であった軽井沢の「脇田美術館」にて開催中の「木のデザイン展」を最後の日であったがグループ4名と家族1名とで見学をしました。「脇田美術館」は画家脇田和が1991年(平成3年)に開館した個人美術館である。脇田和は1908年(明治41年)生まれだが2005年(平成17年)に97歳で亡くなった。脇田和の画風は具象と抽象が融合した幻想的でポエジーな作品である。この美術館には彼の多くの作品が展示されているが、今回は当館で開催されている「木のデザイン展」を見ることを主眼として、その後に軽井沢の建築数ヶ所を半日で見学するという行程のために脇田和の作品をゆっくり見ていく余裕がなかった。近年の地球温暖化現象への対策としてCO2を蓄積する森林の役割への期待が高まっている。森林を維持し育成する政策が国民的課題となり、木材の需要喚起の運動としての木材利用への提案が起こっている。この度の「木のデザイン展」の開催もそのような観点からアートの分野における提案を求めたものと思われる。この展覧会への期待が大きかったせいか、展覧会からのインパクトは生まれなかった。これまでも彫刻部門には木彫という分野があり、家具部門においては木製家具は長い歴史をもっている。既存のアートの既製分野から発想したものではなく、アートの分野にこそできる既製概念を突き抜けた発想での提案が期待される。私達の建築系のデザインにおいては木材利用の可能性は大きく、既に現在においても住宅建設における年間の木造使用量は大変大きい。これを住宅以外の建築においても木材利用の可能性を拡大しようとする政策が既に法制化されている。これからは建築界においての多様な木材利用の提案がなされると予測され、私達も積極的に提案していきたい。アートと建築の木材利用のコラボも大きな可能性をもっていると期待していきたい。

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